こども英会話教室と英語塾。それぞれの目的の違いは漠然とイメージできるものの、具体的な違いを考えてみたことがある方は少ないかもしれません。
ここでは、こどもの英語教育に関心のある親御さんへの豆知識として、英会話教室と英語塾の違いを「指導内容」「講師のタイプ」「教室の雰囲気」の3つの視点から解説しています。
口頭で英語のコミュニケーションを行えるようになることが、英会話教室のメインとなる目的です。そのため、必然的に「話す」「聞く」ことが指導の中心となります。日常で使えることにも考慮し、レッスンのテーマが実践的な内容になる傾向もあります。
「話す」「聞く」ことを重視したレッスンである以上、講師のタイプは外国人が多め。基本的に英語を母国語としているネイティブの講師が多くなりますが、普段から英語を使うことの多いノンネイティブ(フィリピン人やドイツ人など)の講師も少なくありません。
ほとんどの英会話教室は自由で開放的な雰囲気。他の生徒や外国人講師などと談笑できるスペースも用意されている事が多く、全体的に堅苦しい感じはありません。
学校教育の先取りやフォローを行うこと、高校・大学受験の対策を行うことなどが英語塾のメインとなる目的です。そのため、必然的に「読む」「書く」ことが指導の中心となります。
ただし、今後の大学入試では4技能の総合力が重視される予定なので、これからは「聞く」「話す」も含めた指導の展開も予想されます。
リスニングやスピーキングなどのレッスンでない限り、授業を行う講師は、ほぼ確実に日本人です。「読む」「書く」ためのスキルを指導するためには、日本語での説明を堪能に行う必要があるため、外国人講師よりも日本人講師のほうが適しているでしょう。
教室の方針にもよりますが、基本的に英語塾の雰囲気は学校の延長のようなもの。談笑できる場が設けられていることは稀で、全体的にはやや固い感じが漂います。自習室が設けられていることが多い点も、英会話教室とは異なる特徴かもしれません。
お子様へ英語を習わせる際には、まず英語を習う目的を明確にしましょう。英語のコミュニケーション能力を養いながら学校の授業の対策も兼ねたいならば、英会話教室がおすすめ。学校のフォローを専門に行いたい場合や受験対策を行いたい場合には、英語塾がおすすめです。
英会話教室と英語塾は目的が異なるため、基本的に競合しません。そのため、どちらを選ぶべきかという二者択一の悩みも生じません。お子様が英語を習う目的を明確にし、適切なほうを選びましょう。